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名古屋港障害の経緯報告、情報漏えい形跡なし

2023年7月26日 (水)

国内名古屋港運協会などは26日、7月4日から6日にかけて名古屋港の全コンテナターミナルで運用する名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)にシステム障害が発生した問題について、障害発生から復旧までの経緯をまとめた。この事件における現時点での外部への情報漏えいの形跡は確認されていないとしている。

報告によると、4日6時30分ごろにNUTSに障害が発生し、作動が停止したことを確認。その後、サーバーの再起動ができないこと、物理サーバー基盤と全仮想サーバーが暗号化されていることが判明した。

この間、愛知県警察本部などの調べで身代金要求型ウイルス「ランサムウェア」への感染の可能性が高まったことから対応の検討を開始し、翌5日昼にシステム障害がランサムウェアの感染によって引き起こされたことを同協会が発表した。同日夜にはバックアップデータのウイルス駆除を開始し、翌6日朝の作業再開をめどにバックアップデータの復元が完了。しかし、システムのネットワーク上に障害が起こり、その解消のため、作業再開は当初予定から6日の夕方までずれ込んだ。15時以降に順次、各ターミナルでの作業が再開された。

ランサムウェアの攻撃を許した経路としてリモート接続機器の脆弱性が確認されており、詳細を調査している。今回の攻撃により、データセンター内にあるNUTSの全サーバーが暗号化されている。同協会はシステム保守会社やシステム開発会社の支援を受け不正アクセス防止の拡大強化に努め、システム内のログ情報やバックアップを充実させるとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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