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スポーツメーカー独自の知見で解決策提示、ミズノ

2023年9月14日 (木)

▲右足のアキレス腱周辺を守る「アキレス腱プロテクター」。左は野球の捕手が脚に装着するレガース。

イベントスポーツメーカーのミズノは「国際物流総合展2023 第3回 INNOVATION EXPO」の出展ブースで、倉庫や工場などの現場作業で、台車やかご車による足のけがを防ぐ「アキレス腱プロテクター」を展示している。

アキレス腱プロテクターは、台車やかご車を押す際に前方の人に接触したり、けん引車を引く際に自分の足を巻き込むなどして、アキレス腱の断裂など労働災害につながる事故を防止することを想定して作られた。開発担当のグローバルイクイップメントプロダクト部の吉村美保氏によれば、「元々は物流会社から開発の要望があったのがきっかけ。開発当初から物流シーンでの利用を想定して着手した」と語るなど、物流業界で高まる労災防止のニーズに応えた形だ。

▲開発担当の吉村美保氏

スポーツメーカーらしく、野球で捕手が脚に装着するレガースと同様の素材を使った膝のプロテクターなども商品化しているが、アキレス腱プロテクターはポリエチレン製で、レガースより軽量で柔軟性があり、動作に影響が出たり擦れたりしにくい仕様となっている。それでも、「柔軟性を追求するために軽い素材を使用したが、(野球の)硬球を135キロのスピードでぶつけても耐えられる防御力は実証済み」(吉村氏)だという。

ブースでは他に、物流会社などで実際に使用されているユニフォームを展示している。物流企業からは特に暑さ対策のニーズが高く、「ミズノの機能性を追求するスポーツメーカーとしての技術を評価する声が多い」(ワークビジネス事業部の外処一記氏)という。襟や脇、股の部分に消臭効果のある材質を使用するなど快適性にも配慮している。

佐川急便のユニフォームモデルは、半袖のシャツに膝上のハーフパンツと機能面に特化したラフな服装となっており、安全面や見た目の観点から一部の会社からは敬遠される傾向もあるというが、ドライバーの快適性を求める中小企業からの受注割合が高いモデルとなっている。

▲ワークビジネス事業部の外処一記氏

機能性を高めたことで1着ごとの価格は割高だが、外処氏によると「2024年問題に向けて新規採用や人材の引き留めなどを理由に、中小物流会社からの需要が増えている」といい、ミズノという認知度の高いメーカーが製作していることによるブランディング効果も期待できるとしている。

物流危機打破へ、改革の知恵と取組みが一堂に集結

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LOGISTICS TODAY編集部
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