日産、米国でバッテリー工場が稼働

荷主日産自動車は13日、米テネシー州スマーナで米国最大の自動車用リチウムイオンバッテリー工場を12日に稼働したと発表した。同工場は、日産の3つのバッテリー工場の一つで、来年初頭に米国で生産を開始する100％電気自動車「日産リーフ」2013年モデルに搭載するバッテリーの生産を行う。

日産リーフは2010年12月の発売以来、米国で1万8000台、世界で4万6000台以上を販売しており、同社は「世界で最も成功した100％電気自動車となった」としている。

新たなバッテリー工場は、市場の需要に応じて年間のモジュール生産量を最大で日産リーフ20万台分まで拡大することが可能。これらのバッテリーは、日産リーフだけではなく、将来新しい商品が追加された場合でもそれらの車両に搭載できる。

同工場が隣接する日産の既存の車両組立工場では、日産リーフの生産に向けて設備を更新した。日産リーフは、「アルティマ」「マキシマ」と同じラインで生産されるため、車種の需要に応じて生産台数を調整できるようにした。

米国での一連の工場拡大は、主要モデルを現地で生産する戦略の一環として進めているもので、日産は2015年までに、米国で販売されるニッサン、インフィニティの車両の85％を北米で生産する方針。同社は現在、15か月間で主要5車種を発売する計画で、13年モデルの新型「アルティマ」「セントラ」「パスファインダー」などの新型車発売の成功を受け、13年の販売台数は過去最高となる見通しだという。

バッテリー工場の建設とスマーナ工場の増強を合わせると、最大稼働時の投資は最大17億ドルになり、米エネルギー省から最大14億ドルの融資を受ける。