ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

物流施設の休憩所は8割が利用せず、三井不が調査

2023年12月5日 (火)

調査・データ三井不動産は5日、同社が運営する物流施設の従業員と施設を利用するトラックドライバーを対象に実施した満足度調査の結果をまとめた。それによると、ドライバーの8割が施設の休憩所をほとんど使用しておらず、58.1%は「使ったことがない」と答えたほか、個別ヒアリングの内容も踏まえると、常にバースへの入庫タイミングを気にしながら時間に追われていることがわかった。

トイレや休憩所、喫煙所を利用する頻度(クリックで拡大、出所:三井不動産)

同社がドライバー向けに調査を実施するのは初めて。調査には従業員5700人、ドライバー1300人の計7000人が回答した。

調査ではトイレや休憩所、喫煙所を利用する頻度について聞いた。トイレについては「必ず使う」、「頻繁に使う」といった回答が5割を超えたが、休憩所と喫煙所はそれぞれ6%ほどで、「ほとんど使わない」、「使ったことがない」といった回答が8割以上を占めた。

それらの設備を使うケースは、「バース入庫までの時間がある場合」が55.3%と大半を占め、「設備の案内が明確である場合」も22.3%と多かった。一方で、「基本的にトラックを離れない」との回答が9.5%あったほか、「入庫許可が出た場合に1分以内に車に戻れる位置にいる場合」も8.9%と、時間を気にして設備利用に慎重になっているケースも多く見られるようだ。個別に行ったヒアリングでは「行き先がすぐにわかるよう、物流施設に入った際に受付や入居企業がわかる看板表示があると良い」、「荷主からの入庫許可の連絡に遅れたくないため、トラックから離れない」といった回答があった。

▲物流施設の設備を使うケース(クリックで拡大)

三井不は今回の調査結果を踏まえ、ドライバーが利用しやすい場所にあるトイレ、休憩所、コンビニエンスストアの配置の検討や、動線や案内標識などをより効率性を重視したものにするなど改善を進める。また、トラック待機場に近接するコンビニやラウンジ、喫煙所の設置など、トラックから離れずに受けられるサービスを提供する。

また、ことし10月から、物流向けシステム開発のHacobu(ハコブ、東京都港区)が提供するバース予約システム「MOVO Berth」(ムーボ・バース)を全施設で標準採用する。システムと入退場時の車番認証連携も一部施設で採用するなど、一層の効率化を検討する。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com