M&A日本郵船は17日、郵船ロジスティクスグローバルマネジメント(YLGM、東京都品川区)の海外グループ会社である郵船ロジスティクスヨーロッパ(YLEU、オランダ)が16日に、欧州の物流企業ウォルデン(同)グループが展開するヘルスケア物流事業の買収に向け、ウォルデングループ傘下のMovianto International(同)の全株式取得に関するプットオプション契約を締結した、と発表した。買収は労使協議などの法的手続きを経て進められ、各国関係当局の承認後に完了する見込み。
Moviantoはウォルデングループのヘルスケア業界に特化したロジスティクス企業として、欧州12か国138拠点でヘルスケア・医薬品のサプライチェーンサービスを展開。コントラクト・ロジスティクスや4PL、ファーストマイル輸送、温度管理が求められる医薬品・医療機器の輸送に強みを持つ。グループ全体では、5400人の従業員を抱え、2024年度の売上高は7億9000万ユーロ(1340億円)に上る。買収金額は12億5000万ユーロ(2100億円)で、取引完了後はMoviantoがYLEUの100%子会社となる。
郵船ロジスティクスグループは、これまでもベルギーやフランスで医薬品倉庫の稼働を進めるなど、ヘルスケア物流を成長分野として重点的に強化してきた。今回の買収により、同分野の事業規模と専門性を飛躍的に拡大し、欧州でのプレゼンスを大幅に高める。
日本郵船グループは中核事業である物流事業を重点投資分野と位置付け、24年にはEC(電子商取引)フルフィルメントに特化したノエル・トプコ(英国)、自動車部品輸送のパーツ・エクスプレス(オランダ)を買収しており、それに続く戦略的投資となる。ことし4月にグローバル経営を担うYLGMが本格始動して以降、初の大型買収案件でもある。
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