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平均有給休暇取得率は75%、ドーナツ調べ

2024年8月6日 (火)

調査・データバックオフィス支援クラウドERPシステム「ジョブカン」を提供するDONUTS(東京都渋谷区、ドーナツ)は6日、同システム「ジョブカン勤怠管理」の利用実績分析による有給休暇・残業時間などの実態調査結果を発表した。同調査は、「ジョブカン勤怠管理」の勤怠管理データから2023年度(2023年4月1日-2024年3月31日)の打刻実績・有給休暇取得実績を抽出し、企業で働く正社員の「有給休暇」「残業時間」「特別休暇」などに関する集計を行ったもの。

同調査によると、全体の年間平均有給休暇取得率は75.7%で、従業員1-29人以上の企業は74.9%、30-99人規模の企業で76.4%、100-299人規模の企業で78.7%、300-999人規模の企業で74.5%、1000人以上の規模の企業で69.7%という結果だった。また、全体の月平均残業時間は11.6時間で、従業員1-29人以上の企業は11.6時間、30-99人規模の企業で11.8時間、100-299人規模の企業で11.5時間、300-999人規模の企業で12.0時間、1000人以上の規模の企業で7.2時間という結果だった。

(クリックして拡大、出所:DONUTS)

業種別の年間平均有給休暇取得率は、マスコミ・出版・放送が82.3%、医療が80.6%、レジャー・エンターテイメントが80.4%と80%を超える高い水準で、整備・修理が60.9%、運輸・物流が61.8%と比較的低い水準にとどまった。業種別の月平均残業時間は介護・福祉が6.6時間と最短で、医療の7.9時間、金融の9.5時間などの業種は残業時間が短い一方で、建設・土木の15.9時間、マスコミ・出版・放送の16.2時間、運輸・物流の18.0時間、整備・修理の20.5時間の4業種は月平均残業時間が長い業種という結果となった。

残業時間と有給休暇取得率の関係をみると、月平均残業時間が10時間未満の企業の年間有給休暇取得率は76.8%、10時間以上20時間未満の企業で78.2%、20時間以上30時間未満の企業で74.6%、30時間以上40時間未満の企業で61.2%、40時間以上50時間未満の企業で59.6%、50時間以上の企業で58.2%と、月平均残業時間が長いほど、年間有給休暇取得率が低いという傾向が確認できたとしている。

有給休暇取得時期のピークは、5月、8月、12月、1月に取得数が多い結果となり、連休に合わせて取得する傾向が強いことが推測される。

また、厚生労働省が「働き方・休み方改革」として推奨している特別休暇を設定している企業は多く、今回の調査対象となった企業のおよそ7割がなんらかの特別休暇を設定していた。特別休暇設定企業の設定数を平均すると1社あたり5.2個の特別休暇があり、最大で30個の設定を行っている企業もあった。特別休暇の内容には、2024年度内にも法改正が予定されている育児・介護休業法にも関連した看護休暇(子の看護休暇)、介護休暇、男性の育児休業(パパ育休)などが多く設定されており、企業側の意識の高さが窺えるという。また、記念日休暇(誕生日、結婚記念日など)、推し休暇、エンタメ休暇など、各企業の企業文化を体現するユニークな特別休暇を設定している企業も多くみられた。

調査対象は「ジョブカン勤怠管理」、調査方法は「ジョブカン勤怠管理」の利用実績データを一部抽出、抽出期間は2023年4月1日-2024年3月31日、社数は6059社、人数は16万4336人。