財務・人事スイスの物流企業Kuehne+Nagel(キューネ・アンド・ナーゲル)は23日、同社の収益はことし第3四半期に増加すると発表した。
同社のことし1月から9月の売上高は180億スイスフラン(3兆1707億円、前年同月比1%減)、EBIT(税金控除前利益)は12億スイスフラン(2113億円、同22%減)、利益は9億1,500万スイスフラン(1611億円、同23%減)となった。ことし第3四半期は、主要指標が好調に推移し、パンデミック終息後初めて、第3四半期のEBITと利益が前四半期比と前年同期比ともに増加した。
海上輸送の1月から9月までの純売上高は67億スイスフラン(1兆1806億円)、EBITは6億5300万スイスフラン(1150億円)。9月末までの取扱量は320万TEUで、転換率は42%と高水準で、37か所のネットワークが新開設された。デジタル・プラットフォーム「seaexplorer.com」は、紅海危機や米国東海岸・メキシコ湾岸での港湾ストライキ時でも信頼できる情報減であることを証明し、港の状況やコンテナ船の位置をリアルタイムで追跡することを可能にしている。
航空輸送における純売上高は52億スイスフラン(9162億円)、EBITは3億3000万スイスフラン(581億円)で、1月から9月期の航空貨物取扱量は前年同期比6%増の150万トンとなった。同社は、キャセイパシフィック航空との提携により、アジアのパートナー航空会社を持続可能な航空燃料・サフ(SAF)プログラムに含めるだけでなく、ドイツから米国への自社B747の航空貨物にメルセデス・ベンツ用サフを使用し、年間約1万1000トンのCO2排出量削減を見込んでいる。
陸路輸送における純売上高は26億スイスフラン(4581億円)、EBITは8800万スイスフラン(155億円)となり、マクロ経済の動向により欧州の輸送ネットワークの利用率は前年同期を下回った。同社はことし8月に、マレーシアのシティ・ゾーン・エクスプレスを買収し、中国から東南アジアの主要ハブへのLTL輸送(less-than-truckload、混載トラック輸送)サービスを提供している。
ことし9月、同社は北イタリアのマントヴァに、アディダスのための高度に自動化された持続可能な南・東欧向けロジスティクスハブを開設し、13万平方メートルを超える同施設では、eコマースの小口注文から大規模小売業者の大量注文に対応しており、1日あたり最大50万個の出荷を処理している。
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