調査・データインドの調査会社マーケッツアンドマーケッツが発表した、紙袋市場の2029年までの世界予測レポートによると、市場規模は24年には60億5000万米ドルに達すると推定され、29年までに4.3%のCAGRで成長し、74億7000万米ドルに達すると予測されている。
肉、スナック、ビスケットなどの包装食品や加工食品に対する消費者の需要の高まり、都市化の進行、ライフスタイルの変化、所得の増加、持続可能な包装への傾向、EC(電子商取引)の採用の増加などの要素が紙袋市場の成長を牽引。一方、製造に必要な原材料コストの高騰が市場の成長を抑制する可能性がある。また、森林破壊に関する厳格な規制も大きな課題となっている。
製品タイプ別では、平底紙袋が23年の市場をリードした。環境への関心が高まるにつれ消費者は環境に優しい商品を選ぶ傾向が高まっており、平底型は安定性と容量が増すという実用的な利点から好まれているという。耐久性とスペース効率が不可欠な小売、食品、電子商取引などの業界で特に高く評価された。また、コスト効率、サステナブルな面から厚さ別では2層紙袋、茶色のクラフト紙袋が大きなシェアを占めた。
用途別では、オンラインショッピングの急速な成長と持続可能なパッケージの需要の高まりにより、EC(電子商取引)セグメントが紙袋市場で最大のシェアを占めた。EC企業は環境負荷の削減に重点を置いているため、環境に優しくリサイクル可能で生分解性がある紙袋が好まれている。
地域別ではアジア太平洋地域がメーカーの集中と持続可能な包装の需要増加により、紙袋市場を支配すると予測されている。中国とインドはこの成長に大きく貢献しており、中国は技術の進歩と生産の革新により市場をリードする見込み。
また、同レポートでは紙袋市場を牽引する主要企業として、日本からは王子ホールディングス(東京都中央区)を挙げた。
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