調査・データインドの調査会社マーケッツアンドマーケッツが発表したレポートによると、スマート食品包装市場は2024年に264億2000万米ドルに達すると推定され、2024年から2029年にかけて6.2%の
年平均成長率(CAGR)で成長し、2029年には356億9000万米ドルに達すると予測されることがわかった。
世界的な需要の高まりにより、スマート食品包装市場において肉、鶏肉、魚介類が最も高い市場シェアを占めている。2024年10月に米国農務省が提供したデータによると、ブラジルは25年に世界の鶏肉輸出を独占し、生産量は1180万トンになる見込み。オーストラリアの鶏肉生産量は、世界的な需要の高まりが予想されるため2%増加して260万トンになると予想されている。オーストラリアの牛肉輸出量も、米国での需要増加により、年間190万トンという過去最高に達する見込みという。これらの生産量と輸出量の増加に伴い、鮮度を保つ、食品廃棄物を減らす、安全性を高めるといったアクティブパッケージングなどの高度なスマート包装技術が必要とされる。
近年注目されているアクティブパッケージングは酸素やエチレンの除去剤、抗菌剤、抗酸化剤、臭いを吸収または放出する化合物などの添加剤をパッケージに組み込むことで食品の賞味期限を延ばし品質を維持するもの。スマート食品包装業界でも大きな市場シェアを占めている。世界的な食品の安全性と持続可能性への懸念の高まりが成長を牽引し、特に北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域での生鮮食品の輸出増加も、アクティブパッケージの需要増加を後押ししている。
また、地域別にみるとヨーロッパの食品・飲料業界の成長がスマート食品包装市場の主な原動力となっている。また、食品貿易黒字も記録しており、輸出は過去10年間で倍増して1960億米ドルを超え、320億米ドルの黒字に貢献したという。
さらに同レポートでは、スマート食品包装の主要企業として日本から東洋製罐グループホールディングス(東京都品川区)、三菱ガス化学(東京都千代田区)を挙げた。
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