M&A産業機器メーカーの東朋テクノロジー(名古屋市中区)は19日、特殊空調機メーカーのトーワ熱学(東京都狛江市)の全株式を先月15日付けで取得し完全子会社化したと発表した。自動車や半導体、食品業界などを対象とした環境設備事業の強化を図る。
トーワ熱学は、茨城県常総市に製造拠点を持ち、自動車メーカー向けの環境試験設備プラントや半導体工場向けの空調設備をオーダーメイドで設計・製造している。量産・規格空調機メーカーでは実現できない温湿度環境を、付加価値の高い性能設計やケーシング技術によって、顧客のニーズに合わせて提供している。また、設備の更新需要に対しても、特殊形状の空調機や製造技術を駆使して、顧客のニーズに対応している。
一方、東朋テクノロジーも、空調や衛生、電気分野を中心に設計、施工、メンテナンス事業を展開。最近、自動車メーカーで品質向上に向けた環境試験設備プラントの増設・更新へのニーズが高まっており、半導体メーカーでも高機能な半導体開発、増産計画に伴う新工場建設が増えていることから、事業拡大の好機ととらえている。食品・製薬工場でも安全・品質の向上に向けた製造環境の見直しが進んでおり、一般大型ビルでも設備の老朽化による更新需要が増加している。
こうした市場環境のなか、両者が連携することで、同社は特殊需要に対応できるようになるなど他社との差別化が図れるようになり、トーワ熱学も新製品開発の開発やさらなる品質の改善や生産性の向上も期待できると判断した。
完全子会社化によって、東朋テクノロジーの富田康敬副社長がトーワ熱学の取締役執行役員会長に就任。米澤利郎社長は続投する。トーワ熱学の創業者、菅野雅志氏は技術顧問となった。
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