M&A化学品商社の長瀬産業は19日、化学メーカーのセイケム(アメリカ)からアジアでの半導体用化学品事業を1億100万ドル(150億円)で取得すると発表した。半導体事業を拡大し、半導体素材メーカーとしてのポジションを強固にしていくとしている。
長瀬産業は、子会社とセイケムの3社で、SN Tech(大阪府東大阪市)を設立し、半導体製造で使用される高純度現像液の回収・再生事業に取り組んできた。今回の買収でSN Techを100%子会社とするほか、セイケムの台湾支店や日本、中国、韓国の現地法人を取得する。
回収・再生事業では半導体やフラットパネルディスプレイの製造工程で使用される現像液の一つ、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の回収、再生を手掛けており、今後、半導体メーカーが集積するアジア地域で、TMAH回収・再生事業に取り組み、環境負荷の低減に貢献していく。アメリカやほかの地域では、セイケムとの協業でビジネスを展開していくとしている。
また、回収・再生技術とともにTMAHの管理・製造技術も取得し、こうした新たな技術や製品を生かして半導体用素材事業を拡大。新素材の開発にも取り組んでいく。
同社は半導体事業について「将来の成長が期待できる事業領域を見つけ、他社とは異なるニッチを追求する」としている。
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