サービス・商品富士ロジテックホールディングス(静岡市葵区)は17日、新たに開発したレンタル管理システムを用いた「レンタル事業者向け総合物流サービス」を今年秋から本格的に開始すると発表した。すでに試験運用で月間16万ピースのユニフォームの入庫処理や、月間10万ピースの取りまとめ発送を行うなどの実績を上げている。

▲ユニフォーム返品後の個体の状態を確認するチェック工程の様子(出所:富士ロジテックホールディングス)
循環型社会への移行やデジタルサービスの普及を背景に、シェアリングエコノミー市場は急速に拡大しており、昨年のモノに関するシェアリングの市場規模は2022年比で17.9%増となった。
一方、レンタル事業での物流は、商品の物流管理、返却時の品質チェック、リユース前の準備など通常のEC物流と比較して、専門的で複雑な工程があり、レンタル事業を手掛けるスタートアップ企業は、専門業者に物流を委託するところが多い。
倉庫業を中核とした総合物流を手掛ける同社では、2000年ごろからレンタル用の制服や通信機器の保管・入出庫作業のほか、倉庫内での状態検品、リユース作業の受託を始め、レンタル商品に関する物流ノウハウを蓄積してきた。こうしたことから、レンタル事業者向けの総合物流サービスへ本格的に乗り出すことにした。
同サービスでは、商品の入出庫から在庫管理、個体管理、検品、メンテナンスまでをワンストップで支援し、シーズン性レジャー用品や高級ブランド品、ユニフォーム、介護用品、医療機器など、さまざまなカテゴリーの商品に対応できる。
全商品にシリアルナンバーを付けることで、貸出から返却までのプロセスを可視化するとともに、返却後の状態検品やクリーニング、簡易補修などのリユースもサービスに組み込み、レンタル商品の品質も保持する。
これまで、神奈川県や大阪府、福岡県、静岡県の一部地域で試験的に運用していたが、全拠点で同様のサービス提供が可能となった。今年度中にはRFIDシステムも導入する予定で、非接触での一括読み取りによって、商品の入出庫作業の効率化や人的ミスの削減を図る。
同社は「長年培ってきたレンタル品物流の経験と実績を生かし、拡大するシェアリングエコノミー市場でビジネス展開する事業者の成長を、物流面から強力に支援していく」としている。

▲レンタル品物流サービスの提供価値 概要(出所:富士ロジテックホールディングス)
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