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「ずっと探していた」倉庫とオフィスの融合に荷主が熱視線

プロロジス都市型施設、オフィス一体型ニーズつかむ

2025年7月18日 (金)

拠点・施設物流不動産大手プロロジスが7月17、18日に開催した都市型物流施設「プロロジスアーバン東京錦糸町1」(東京都江東区)の竣工内覧会は、定員を超える多くの参加者で賑わい、都市部における物流施設の新たな可能性を示す場となった。参加者の関心は、ラストワンマイル配送拠点としての機能だけでなく、倉庫とオフィス、ショールームといった複数機能を一体化できる新しいコンセプトに集中。参加者からは「ずっとこういう施設を探していた」との声も聞かれた。

▲プロロジスアーバン東京錦糸町1

内覧会は、まず参加者全員で施設内を見学するツアーからスタート。その後、プロロジス開発部の矢田貝真奈氏が施設の概要やコンセプトを説明した。矢田貝氏は、本シリーズがEC需要の高まりを受け、ラストワンマイル配送の拠点として始まった経緯に触れつつ、「振り返ると、当初想像していなかったような業種のお客様にご利用いただいている」と、その進化について語った。

▲プロロジスの矢田貝真奈氏

ITインフラ企業がサーバー拠点として活用したり、ライブコマース用のスタジオとして利用されたりする事例を挙げ、「従来の倉庫の枠を超え、工場や研究開発拠点など、多様なビジネスに対応できるのがアーバンシリーズの強みだ」と、その多機能性を強調した。

ツアーと説明を受け、本施設のコンセプトに強い関心を示したのが、取材に応じた都内のAV機器開発会社の取締役だ。「ずっとこういう施設を探していた。今は倉庫とオフィスが別々の場所にあるが、そのどちらの機能も持ち合わせたような施設を求めていた」と語る。同社では、顧客のオーダーに合わせて機器を組み上げたり、実物を見せたりする際に、倉庫とオフィスを行き来する手間が長年の課題だったという。「近々、今利用している施設の契約期限もあるので、アーバンシリーズの利用を本格的に検討したい」と、真剣な眼差しで語った。

▲(右)取材に応じたAV機器開発会社の取締役

交流スペースは、「大人の夏休み」をコンセプトに、サザンオールスターズのBGMが流れるなか、ビーチパラソルやパターゴルフチャレンジが設置され、ソフトドリンク片手にリラックスした雰囲気で情報交換が行われた。ひときわ注目を集めていたのが、ポップアップ出店していた「物流百貨店」だ。運営するCAPES(ケープス、東京都目黒区)の澄田果林氏は、「物流業界のイメージは、佐川急便さんやヤマト運輸さんが提供する宅配便くらいの解像度しかないのが一般的。日常に溶け込むようなグッズを通じて、物流の面白さや多様性を、堅苦しくなく知ってもらうきっかけになれば」と、その狙いを語る。参加者は、Tシャツや雑貨など「物流×デザイン」をテーマにしたユニークな商品を手に取り、談笑しながら購入する姿も見られた。

従来の「倉庫」の枠を超え、オフィス、R&D拠点、さらにはライブコマースのスタジオまで、多様なビジネスの可能性を秘めるプロロジスアーバン。多くの参加者が熱心に質問し、交流を深める姿は、都市部における物流施設のあり方が新たなフェーズに入ったことを強く印象付けた。

▲(右)「物流百貨店」の澄田果林氏

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