ロジスティクス日立造船マリンエンジン(熊本県長洲町)は19日、アンモニアを燃料とする舶用エンジンの生産に向け、熊本県内の本社兼工場に25億円を投じて新たな設備を導入すると発表した。新設備の運転開始は2028年3月を予定する。
同社は国土交通省と環境省が連携する「令和7年度国土交通省ゼロエミッション船の建造推進事業」に採択されており、今回の投資の一部は同補助事業によって賄われる。導入設備にはアンモニア供給装置や貯蔵設備が含まれ、世界の主要舶用エンジンライセンサーであるエヴァレンス(ドイツ)とヴィンタートゥール・ガス・アンド・ディーゼル(WinGD、スイス)の設計に適合する仕様となっている。
国際海事機関(IMO)は23年7月に、50年頃までにGHG(温室効果ガス)排出を実質ゼロとする新目標を採択。これを受け、海運業界ではLNG(液化天然ガス)やメタノール、アンモニアといった低・ゼロエミッション燃料への移行が加速している。日立造船マリンエンジンはこれまでLNG焚き、メタノール焚きのエンジン設備を順次整備しており、今回の投資はその次のステップとなる。
また、脱炭素化を重視する荷主企業の増加に伴い、船舶の環境性能は国際物流のサプライチェーン全体で注視される要素となっている。今後活発化が予想される新造船需要に対し、同社は新燃料対応エンジンの安定供給体制を整備することで、造船・海運業界の脱炭素化に寄与する考えだ。
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