ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

伊藤忠、医薬品3PLを物流子会社に移管

2013年8月7日 (水)
埼玉県加須市に建設する医薬品3PL専用拠点の完成予想図

埼玉県加須市に建設する医薬品3PL専用拠点の完成予想図

メディカル伊藤忠商事はこのほど、医薬品3PL事業を伊藤忠ロジスティクスに移管した。伊藤忠ロジスティクスは、同事業の拡大を目指し、埼玉県加須市に新たな医薬品専用センターの建設を決めた。新センターは2014年8月に稼働を開始する。

医薬品の国際品質基準への厳格な対応が物流機能に求められるようになったとして、専門性と柔軟な設備投資が必要と判断し、物流子会社の伊藤忠ロジスティクスに移管することにしたもので、物流品質、顧客満足度の向上につなげる狙い。

伊藤忠ロジスティクスは移管を機に、医薬品3PL事業を長期的に拡大していく考えで、専用物流拠点として「伊藤忠ロジスティクス加須医薬品物流センター」を新設する。

新センターは、敷地面積1万2620平方メートル、延床面積1万9696平方メートル、地上4階建てで、東北自動車道加須ICに近く、物流拠点としての立地に優れている。

設備面では、非常用発電機、保冷用ドックシェルター、危険物倉庫を備え、BCP、温度管理、セキュリティで配慮した医薬品専用センターとなっており、外壁には断熱金属サンドイッチパネルを使用するなど、空調効率化にも配慮する。

今後、伊藤忠ロジスティクスは商社系物流会社として、国内の医薬品3PL事業だけでなく、フォワーディング機能、海外、海外域内ネットワークを活用し、状況に応じて商流への参入も視野に入れ、医薬品3PL事業の海外展開に取り組む。

モデルケースとして、既に昨年から検査薬の国内輸送、中国国内の一括物流受託を開始しており、工場集荷、国内センター保管、国内配送、通関、航空輸送、中国国内のセンター運営、内陸輸送まで一貫して受託。荷主と共同で新KS/RS制度への対応なども行っている。

新KS/RS制度は、ICAO国際標準などに基づき、航空機に搭載する航空貨物のセキュリティ・レベルを高く維持しつつ、物流の円滑化を図るために荷主から航空機搭載まで一貫して航空貨物を保護する制度。

日中医薬品物流のフロー図

日中医薬品物流のフロー図