調査・データ中古車査定サイト「車選びドットコム買取」を運営するファブリカコミュニケーションズ(名古屋市中区)は26日、11月の買取相場動向や過去の買取相場をもとに分析した12月以降の車買取相場推移の予測についてまとめたレポートを公表した。
レポートによると、ことしの中古車買取相場は、年間を通じて高水準で推移しており、例年なら調整局面となる夏場でも大きな下落は見られなかった。そのため、買取相場は前年を上回り、過去5年間で最高水準となった。年末にかけては例年通り一時的な落ち着きが見られるものの、その後は春先の中古車需要に備えた仕入れ強化の動きが進み、買取相場は再び高水準で推移する可能性が高いとしている。

▲車買取相場(クリックで拡大、出所:ファブリカコミュニケーションズ)
高値傾向の背景として、同社は円安による海外需要の増加のほか、中古車流通量の減少、新車供給の不安定さによる需要のシフト、特定の人気車種への需要集中などを挙げている。
このうち、中古車流通量の減少は自動車の平均使用年数の長期化が一因で、下取りや売却に回る車両が減少し、需給バランスが引き締まる傾向が見られる。
また、世界的な半導体不足は徐々に解消に向かっているものの、新車生産は依然として不安定な状況が続いており、車種によっては納車までに長期間を要するケースも少なくない。加えて、新車価格が上昇傾向にあることから、価格面から中古車へ需要がシフトし、買取価格を押し上げる要因ともなっている。
さらに、SUVやミニバン、軽自動車といった特定の人気車種に需要が集中した結果、一部では、新車価格を上回る水準で取引される中古車も見られ、中古車販売価格・買取価格の双方が上昇している。
ボディタイプ別に中古車買取の割合をみると、国内では軽自動車が29.8%と最も高く、次いでミニバン・ワンボックスの17.5%、コンパクト・ハッチバックの15.8%が続いた。
輸入車では、SUV・クロカンが24.6%でトップとなり、セダン・ハードトップの22.0%、コンパクト・ハッチバックの19.4%などが続いた。
同社は、円安効果もあり、アラブ首長国連邦やロシア、タンザニア、チリ、ケニア、ニュージーランドなど世界各国で日本の中古車需要が高まっていることから、2026年春先にかけて、中古車の高値傾向が続くとしている。
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