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置き配の利用者は7割、盗難などへの不安も4割

2025年12月26日 (金)

調査・データ郵便受けや宅配ボックスなど建築金物メーカーのナスタ(東京港区)は26日、置き配の利用率は7割を超えているものの、伸び率が鈍化しており、盗難などへの不安の解消が課題となっているとする調査結果を公表した。

同社は2019年から「置き配に関する実態調査」を毎年行っている。ことしは今月8、9の両日、インターネットを通じて20代から60代以上の男女にアンケートを実施。2000人から回答を得た。

調査結果によると、置き配利用率は73.6%で6年連続の増加となったが、前年の72.4%から1.2ポイントの増にとどまった。19年の調査開始時の26.8%に比べれば、普及は着実に進んでいるが、普及の伸びが鈍化しつつある。

▲置き配サービスの利用経験率(クリックで拡大、出所:ナスタ)

置き配場所として最も多く利用されているのは「玄関先(荷物を地面にそのまま置く)」で60.4%。次いで「宅配ボックス」24.8%、「物置」2.9%、「メーターボックス」5.6%、「車庫」2.0%、「自転車のかご」2.0%、「郵便受け(ポスト)」2.0%と続いた。

▲置き配指定時に最も多く利用している場所(クリックで拡大、出所:ナスタ)

再配達の頻度について尋ねたところ、「よくあった」13.5%、「時々あった」34.0%、「まれにあった」32.9%に対し、「全くなかった」は19.7%だった。「全くなかった」は前年の18.2%から1.5ポイント増加しており、再配達がゼロだった人の割合は着実に増えている。

配達を減らした手段としては、「玄関先への置き配」が53.4%で最も多く、次いで「時間帯指定」37.0%、「宅配ボックス」30.8%だった。配達ロッカーやコンビニ、オフィス受け取りなどの手段も、1%台から7%台の人が利用したと回答しており、さまざまな手段を組み合わせながら再配達の削減が図っていることがうかがわれる。

「置き配の良さ」については、「荷物の受取時間を気にせず外出できる」が68.4%で最も多く、「再配達の調整をする必要がなくなる」が41.7%、「手が離せないときも受け取れる」37.3%、「配達員の負担軽減に貢献できる」32.9%などが多かった。

一方、置き配でトラブルを経験したという人も34.4%を占めた。具体的なトラブルとしては、「荷物が盗まれた」3.9%、「荷物が濡れた」9.2%、「荷物が壊れていた」5.8%、「荷物で玄関ドアが開かなくなった」6.7%、「他人の荷物が届いた」7.1%、「荷物が届かなかった(他人の家に置き配された)」9.2%、「指定した場所に置いてもらえなかった」7.2%となど、さまざまなトラブルがあがった。

実際に最近は置き配荷物を狙った盗難も増えており、「置き配が標準サービスになることについてどう感じるか」という問いに対しては、「非常に不安を感じる」14.6%、「やや不安を感じる」28.4%と、計43.0%が「不安」と回答した。具体的な不安内容も「荷物が盗まれる」が72.3%と最も多く、次いで「荷物が濡れる」40.7%、「荷物が壊れる」35.1%、「荷物が届かない(他人の家に置き配される)」37.0%、「いつ荷物が届いたかわからない」28.7%、「プライバシーが侵害される(送り状を見られるなど)」24.4%、「不在であることがわかってしまう」27.7%などが挙がった。

同社は「置き配の利便性や再配達の削減効果をアピールしていくには、宅配ボックスや防犯カメラといったハード面の整備とともに、受け取り方法の選択肢拡充や、誤配・紛失を減らす運用面での工夫が欠かせない」としている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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