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双日、鷹島ホンマグロを初出荷、鮮度落とさず輸送

2010年12月8日 (水)

話題双日ツナファーム鷹島の生簀のホンマグロ(出典:双日)双日は8日、100%子会社の双日ツナファーム鷹島が長崎県松浦市鷹島で養殖しているホンマグロの出荷を同日に開始すると発表した。

 

双日は日本全国の養殖場候補地を調査検討し、最終的に世界有数の漁場である玄界灘にある長崎県松浦市鷹島を選定、2008年9月に双日ツナファーム鷹島を設立し、地元の住民、漁協、自治体などの協力を得て、2年間かけて鷹島ホンマグロを育てた。

 

双日ツナファーム鷹島のホンマグロは、潮通しの良さ、冬場の水温の低さ、高い溶存酸素量、塩分濃度の変動の少なさなど、マグロ養殖に最適な環境で育てたため、身の締まった良質なマグロに育ったという。また、鷹島肥前大橋が開通したことで大都市へのアクセスが向上し、鮮度を落とさずに輸送することができるようになった。

 

08年11月からヨコワ(500g程度の稚魚)を育て始め、徹底した養殖の生産履歴管理を行いながら日本近海で獲れたサバ、イカナゴなど給餌管理を群馬高専・東京海洋大学との共同研究で実施した。

 

初年度は年間150トンを出荷し、14年度には400トンに出荷量を引き上げる。双日では現在、年間約3万トンのマグロを日本へ輸入しているが、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の「大西洋クロマグロの管理を着実に実施する」との決定に従い、漁獲証明書類が整ったものだけを取り扱うようにしている。同社では「国際的な漁獲規制が強まる中、品質にこだわったクロマグロの安定的な供給と、近畿大学とも連携した完全養殖マグロの確立を目指していく」としている。