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青森りんご、鉄道と自動運転で長距離物流を再設計

2026年10月7日 (水)

ロジスティクスつがる弘前農業協同組合(JAつがる弘前)、日本通運、JR貨物、T2(東京都千代田区)の4社は7日、青森県産りんごを自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせて輸送する実証を、13日から15日まで実施すると発表した。青森県から大阪府まで1200キロを結び、自動運転トラックによる青果物輸送として国内初の事例になるという。

▲JR貨物とT2で共同開発した共用コンテナを積載し、JAつがる弘前に到着した日本通運のトラック(出所:T2)

実証では、JR貨物とT2が共同開発した31フィート共用コンテナを使用する。青森県弘前市のJAつがる弘前から東青森駅までは日本通運の通常トラック、東青森駅から東京都の隅田川駅まではJR貨物の貨物列車で輸送する。隅田川駅から大阪府の百済貨物ターミナル駅まではT2のレベル2自動運転トラックを使い、同駅から大阪市内の納品先までは再び日本通運が担う。

T2の自動運転区間ではドライバーが乗車し、安全確保が必要な場合などには一時的に運転操作を行う。共用コンテナは貨物列車からT2のトラックへ直接載せ替えられる仕様で、異なる輸送モードをまたぐ輸送の効率化を図る。今回は輸送品質への影響やオペレーションの有効性を確認し、将来のレベル4自動運転を組み込んだ定期輸送につなげられるかを検証する。

▲今回の実証で用いる共用コンテナ(出所:T2)

青森県は国内最大のりんご産地で、2025年産の収穫量は35万1400トンと全国の60.9%を占める。主産地の津軽地方から首都圏や関西圏など大消費地までは距離があり、長距離輸送の安定確保が物流上の課題となってきた。2024年問題を前にした23年には、青森県知事が、ドライバーの拘束時間規制の厳格化によって首都圏までの輸送が難しくなるとして、県の地理的事情を踏まえた対応を国に求めた経緯もある。

その後も輸送現場では対応が進んでいる。青森県トラック協会が25年3月にまとめた事業者ヒアリングでは、関東向けを翌日着から中1日運行へ切り替える動きや、長距離輸送から撤退する事業者の増加、九州方面でJRコンテナへ切り替える事例が報告された。

▲今回の実証で輸送する青森県産のりんご(出所:T2)

りんご物流でも輸送手段の分散が進む。日本農業は24年11月から、弘前市の選果場から八戸港までトラックで運び、RORO船やコンテナ内航船で京浜港へ輸送する体制を本格化した。青森県も八戸港を活用したモーダルコンビネーションの試験輸送を進めており、トラック単独に依存しない輸送網づくりが広がっている。

T2はすでに関東-関西間でレベル2自動運転トラックの商用運行を進めており、27年度以降にはレベル4による幹線輸送の開始を目指している。4社は複数回の実証を通じ、青果物の輸送品質や運用面を確認し、定期輸送への移行を検討する。

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