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今期は日本の輸入貨物中心に一貫輸送提案強化

AIT、受注拡大と円安効果で増収増益、2月期決算

2014年4月4日 (金)

財務・人事エーアイテイー(AIT)が4日発表した2014年2月期決算は、受注の拡大効果と円安による為替換算効果が重なり、増収増益となった。

日本部門では当初、急激な円安の進展が影響し、日用雑貨やアパレル品を取扱う企業を中心に海上輸送の取扱高が伸び悩み、為替相場が落ち着き始めた昨年6月以降は回復の兆しが見え始めたものの、当初の減少が響いて期中の取扱コンテナ本数が輸入で16万2843TEU(前年同期比0.1%増)にとどまった。輸出入合わせた取扱個数は16万9956TEU(比0.4%減)と、前年同期をわずかに下回った。

しかし、積極的に展開した一貫輸送提案の強化によって通関受注件数が5万702件(12.5%増)と伸び、3PL業務の専属部署の新設効果もあって3PL案件の獲得が増加した。さらに、航空貨物輸送が回復基調に転じ、円安によるドル建て運賃収入の増加も収益を押し上げた結果、部門売上高は151億7100万円(9.5%増)、部門利益は10億4400万円(3%増)となった。中国部門は利益が14.3%増の3億4500万円を確保したものの、タイ部門は営業費用がかさんだ影響で200万円の損失となった。

今期は得意とする日中間の海上輸送で順調な景気回復を背景に、日中間のコンテナ船社の値上げ圧力が予想され、フォワーダー間の競争激化などで「予断を許さない環境が続く」とみており、日本への輸入貨物を中心に、日本企業のトータル物流コスト低減へつながる一貫輸送の提案を強化することで対応する。

営業社員の採用活動に注力しながら、通関業務で人材の充実とロジスティックス課の拡充を図るとともに、倉庫運営に関連したシステム投資なども行う。これらの取り組みにより、今期業績は売上高218億3600万円(14.2%増)、営業利益14億5500万円(4.9%増)、最終利益9億7800万円(8.3%増)を見込む。

[エーアイテイー]2014年2月期連結決算(単位:百万円)

 2014年2月期第1四半期2013年2月期第1四半期増減
売上高19,12616,73014.3%
営業利益1,3871,2778.6%
経常利益1,4321,29210.8%
当期純利益90377716.2%