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近畿運輸局、大阪府警の要請受けてトラック協会に協力要請

宅配事業者に廃棄物を配送しないよう注意呼び掛け

2014年4月7日 (月)

ロジスティクス近畿運輸局はこのほど、関西の府県トラック協会に対し、宅配事業者による廃棄物の安易な配送を指導・啓発を図るよう大阪府警から要請があったとして、会員事業者に周知するよう協力を求めた。

廃棄物の輸送は廃棄物処理法で規制され、許可事業者が適正な手続きによって行わなければならないが、重大な事故に直結する事例が生じたことを受け、府警が近畿運輸局に指導・啓発を申し入れたもの。

府警では、警察に寄せられた健康被害の相談をもとに、アートメイクと称して眉部など女性の顔の一部に針を使用して入れ墨を行っていたエステ店9店舗11人を医師法違反で逮捕するなどして事件処理し、大阪地検に送致したが、この事件の捜査過程で「出血を伴う施術で使用された血液や体液が付着している使用済み針」を入れたプラスチック容器が、市販されている袋型の紙袋で梱包されて宅配便で配送されていたという。

このプラスチック容器からは大量の針が紙袋内に散乱し、配送・仕分けなどの作業時の振動で散乱したと思われるような、袋の内側の緩衝材に刺さってる状態となっていた。また、宅配便の受付伝票の品名欄には「廃棄物」と記載されており、宅配事業者がそのまま受理して配送していた。

警察では「一つ間違えば、配送などの従事者に針が刺さる重大な事故に直結する危険な状態にあった」とした上で、廃棄物処理法に抵触するおそれもあるとして、近畿運輸局、府県トラック協会を通じて事業者に注意を呼びかけた。