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福岡・糟屋町で倉庫域とセットの古代政庁跡発見

2014年7月15日 (火)

話題福岡県糟屋町は14日、古代の政庁跡と倉庫域がセットとなった古代遺跡が発見されたと発表した。町は19日に糟屋官衙遺跡群・阿恵遺跡の現地説明会を開催する。

九州大学農学部附属農場の移転、県道新設工事に伴い、昨年から実施している確認調査で、飛鳥時代から奈良時代(西暦700年前後頃)にかけての役所跡とみられる遺跡を発見。出土遺物の状況から、国・郡制が施行される前の「糟屋郡」の前身となる「糟屋評」(かすやのこおり)の役所跡である可能性が考えられるという。

2013年度の調査では、役所跡から東に130メートルの地点で倉庫群を発見しており、倉庫群はこの役所に伴い税として集めていた稲穀などを収納する正倉域とみられている。

広範囲にわたる政庁跡と倉庫域がセットとなった遺跡は全国的にも地方官衙の様相を把握できる数少ない貴重な例で、糟屋町は「古代史での地方制度のあり方を知る上で極めて重要な遺跡の発見だといえる」としている。

現地説明会は19日午前10時から、阿恵遺跡調査現場(九州大学農学部附属農場内)で開催する。

■問い合わせ先
粕屋町立歴史資料館
福岡県糟屋郡粕屋町若宮1-1-1
TEL:092-939-2984