行政・団体日本政府は5日、UAEとの「包括的経済連携協定」(CEPA)の交渉が妥結したと発表した。同日、茂木敏充外務大臣は訪日中のスルタン・アル・ジャーベルUAE産業・先端技術大臣兼日本担当特使と会談し、協定署名に向けた協力を確認した。会談では中東情勢、とりわけホルムズ海峡周辺の安全確保についても意見交換が行われた。

(出所:外務省)
CEPAは2024年9月に両国首脳が交渉開始を発表していたもので、関税撤廃や貿易ルール整備を柱とする包括的な経済協定。日本からUAEへの輸出では、自動車やトラックなど主要車種の関税を最長7年以内に撤廃するほか、自動車部品、鉄鋼製品、建設機械、産業機械など多くの鉱工業品で最長10年以内の関税撤廃・削減を合意した。日本からの工業製品輸出の関税撤廃率は貿易額ベースで96.6%となる。
一方、UAEから日本への輸入では石油製品や石油化学製品などを含め、99.9%の関税撤廃率で合意。デジタル貿易、サービス貿易、税関手続き、政府調達、補助金規律など幅広い分野でルール整備を進める。税関分野では通常貨物の通関を48時間以内で処理する目標が盛り込まれ、貿易円滑化の制度整備も進む見通しだ。
UAEは日本のエネルギー安全保障における重要パートナーで、日本の原油輸入の4割を占める。中東・アフリカ地域では日系企業の進出や在留邦人数も多く、日本企業にとって物流・貿易の拠点となっている。今回の協定ではエネルギーや鉱物資源、サプライチェーン分野での協力も盛り込まれ、企業活動の安定化を図る狙いがある。

▲会談風景(出所:外務省)
同日、赤澤亮正経済産業大臣も、ジャーベル大臣らと会談。赤澤大臣はイランによる攻撃でUAEに生じた被害への見舞いを伝えるとともに、戦略的パートナーであるUAEとの関係の重要性を強調。現地の日系企業の安全確保への支援を要請した。
さらに、日本への原油・LNGの安定供給の継続と国際原油市場の安定化に向けたUAEのリーダーシップに期待を示した。ジャーベル大臣は、日本のエネルギー安全保障の確保にコミットする姿勢を表明したという。双方は、CEPAを基盤としてエネルギー、重要鉱物、宇宙などの分野で協力関係を深化させていく方針を確認した。
また会談では、イランを巡る中東情勢についても議論が行われた。日本側はホルムズ海峡の封鎖に言及する動きや民間船舶への攻撃が発生している現状に強い懸念を表明し、日本のエネルギー輸送の要衝である同海峡の安全航行確保についてUAEとの連携を求めた。
ホルムズ海峡は世界の原油海上輸送の2割が通過する要衝で、日本向け原油の多くも同海峡を経由する。海上輸送の安全性はエネルギー物流の安定に直結するため、日本政府は湾岸諸国との連携を強化している。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。





























