佐川急便、宅配専用新型車載ナビゲーション・システムを年内3037台導入

ロジスティクス佐川急便は28日、個人宅への配達効率向上と環境負荷低減を目的に、グループのSGシステムとゼンリンデータコムが共同開発した宅配専用車載ナビゲーション・システム「Biz-Navi」（ビズナビ）を集配車両に導入すると発表した。7月1日から搭載をはじめ、今年度は3037台を導入する。

佐川急便とSGシステムでは、正式導入に先立ち各地区で同一コース・個数で比較実験をした結果、Biz-Naviを搭載した車両が搭載しない車両に比べ、所要時間で21％短縮、走行距離で34％短縮、燃料消費量は34％削減と大幅に配達効率が向上「燃料消費を削減することが実証された」と説明している。また、CO2排出量も34％の抑制につながり、環境保全の面でも効果を見込む。

通信販売市場の拡大に伴い、佐川急便でも取扱個数におけるBtoCの割合が大きくなっていることから、同社ではtoC市場に強い輸配送インフラを構築するため、サービスセンターなどの小規模店舗を拡充するとともに、「新配達店コードの導入」「送り状デザインの刷新」などに取り組んでいる。

Biz-Naviの導入により、燃料消費量の削減に伴うCO2排出量の抑制につなげるとともに、経験や土地勘に頼らず配達能力を落とさない業務品質を実現させたい考え。

Biz-Naviは、宅配便事業者を対象とした専用画面・機能を実装しており、全配達先（多数の目的地）を同一画面に一括表示し、最適経路の選択を直感的に実現するとともに、地図上の選択した地点から距離が近い5件を、次の配達先候補として自動表示。ニーズが増加している時間帯指定の配達も、時間警告機能で告知する。また、配達予定件数、完了件数、不在件数を常に表示することで、進捗状況を見える化するなど、業務効率の向上につなげる多彩な機能を装備した。