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アマゾン、在庫不要の書籍販売を開始

2011年4月19日 (火)

ロジスティクスAmazon.co.jpは19日、プリント・オン・デマンド(POD)プログラムを正式に開始した。プログラムの導入により、Amazon.co.jpでは書籍の品揃えが大幅に拡大され、出版社は流通コストを抑えた作品販売できるようになる、としている。

 

PODは、オンデマンド印刷技術により注文に応じて1冊からでも迅速に印刷し、出荷するもので、プログラムが適用された書籍は常に出荷可能な「在庫あり」の状態となる。顧客は「Amazonプライム」や「お急ぎ便」を利用でき、出版社や著者は、在庫状況の改善により収益の拡大を期待できる。開始時点では、日本で60万冊以上の書籍が対象。

 

これにより、出版社は絶版本や希少本、特注本、外国語や大活字版など、これまで比較的コストがかかっていた商品でも、国内の顧客に低コストで提供できるようになる。さらに、PODを利用することで、出版社は大量の部数を印刷するリスク、在庫を保管する費用が不要になる利点もある。海外の出版社は、日本への発送や日本国内での在庫を抱える費用やリスクが削減される。

 

アマゾンのPODには現在、ケンブリッジ大学出版局、Taylor&Francis、British Library、シュプリンガー社など世界の大手出版社が参加。開始当初は洋書から取り扱い、順次、和書にも拡大していく。

 

同社では、出版社が提供するPOD用PDFファイルを一定期間無料でセットアップするキャンペーンを行い、印刷やスキャニング費など出版社が負担するコストを低く抑えて提供する。

 

■POD対象書籍
http://www.amazon.co.jp/pod