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SGシステムとフューチャー、給報AI-OCRを刷新

2025年12月23日 (火)

サービス・商品SGホールディングスでIT事業を担うSGシステム(京都市南区)とシステム開発のフューチャーアーキテクト(東京都品川区)は22日、AI(人工知能)を活用した OCR(光学的文字認識)サービス「Future OCR」の中の、給与支払報告書(給報)読み取りサービスの機能を充実させ、今月リリースしたと発表した。

給報は住民税を算出するための書類で、事業者が毎年1月末までに、従業員に支払った年間の給与額を自治体へ提出する。政府は、地方税ポータルシステム「eLTAX」を導入し、企業の報告業務や自治体の税務処理業務の負担軽減と効率化を図っているが、給報の利用率は2024年度の実績で69.7%にとどまっている。

また、自治体や提出する事業者によって、報告書のフォーマットが異なり、複数の帳票があるため、AI-OCR化も進んでいない。こうしたことから、自治体や事務業務などを請け負うBPO事業者では、特定期間に集中するデータ入力業務が担当者の負担となっている。

▲AIが読み取りに自信のない項目や読み取りができなかった項目の表示方法を改善し、より確認しやすいエントリー画面に刷新(クリックで拡大、出所:SGシステム)

両社は協力して給報のAI-OCRサービスを開発し、21年1月から提供している。BPO事業者や自治体など幅広い利用があり、24年度の読み取り実績は320万枚を超えた。

今回の最新バージョンでは「新レイアウトへの対応」「読み取り項目の拡大」「仕分け能力の向上」といった改善を図り、さらなる業務効率化が可能になった。

具体的には、今期より適用される給報の新レイアウトに対応させ、認識率を高めたほか、「個人別明細書」と「総括表」の読み取り項目を拡大した。特に個人別明細書の各項目の読み取り精度が向上しており、OCRの読み取りエラーを昨年に比べて20.4%減らした。これによって平均読み取りの精度は99.2%に向上した。

また、ユーザーから要望の多かった「結果確認画面」を標準搭載し、読み取りできなかった項目を画面から確認できるようにした。

両社は「AI-OCRサービスによる業務省化で、自治体や事業者が貴重な労働資源を有効活用できるよう支援していくとともに、さらなるAI-OCR 技術の向上を図り、さまざまな業界での生産性向上に寄与していく」としている。

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