財務・人事第一中央汽船は1月30日、全船型で外航不定期船市況が低迷したことと為替差損12億7900万円を計上した影響を受け、通期業績予想を全面的に下方修正した。売上高を70億円、営業損益を87億円、経常損益を74億円、最終損益を18億円それぞれ引き下げた。
これにより、今期は売上高1530億円、営業損失130億円、経常損失140億円、最終損失45億円となる見込み。最終損益は海外の控訴審で同社の主張が認められたため、一審判決を受けて計上した訴訟損失引き上げ金57億6300万円を戻入れるため、第3四半期決算で特別利益として計上したが、市況低迷と為替差損で損失が拡大する見通しとなった。
同社が1月30日に発表した2014年4月から12月まで9か月間の決算は、資本増強による財務基盤の強化、保有船の売却、用船解約を通じて経営の安定化を図ったが、売上高が4.1%減少、営業損失は65億7800万円と14億円の悪化となった。主力の外航海運事業で売上高が5.2%減の1071億4100万円と伸び悩み、部門損失が14億円拡大して73億4900万円となったのが影響した。
[第一中央汽船]2015年3月期第3四半期連結決算(単位:百万円)
2015年3月期第3四半期 | 2014年3月期第3四半期 | 増減 | |
---|---|---|---|
売上高 | 119,595 | 124,745 | -4.1% |
営業利益 | -6,578 | -5,165 | - |
経常利益 | -6,885 | -5,998 | - |
当期純利益 | -583 | -2,256 | - |