国際欧州連合理事会は13日、少額貨物に適用してきた150ユーロ以下の関税免除(デミニミス)を廃止する規則を正式採択した。規則を改正し、2026年7月1日から免除措置を撤廃する。電子商取引(EC)の急拡大に伴う執行上の課題解決や、域内財政の保全、公正競争の確保を図る。
150ユーロ以下の免除は、21年に付加価値税(VAT)の22ユーロ免除が廃止された後、過少申告や貨物の人為的分割といった不正の温床となってきた。理事会は、全輸入に電子データが付随するデジタル化された通関環境下では、免除を維持する合理性は乏しいと判断。今回の見直しで抜け穴を塞ぎ、加盟国の税収確保と市場の公平性を高める狙いだ。
一方、移行措置として28年7月1日までの2年間、150ユーロ以下の貨物に対し1点当たり3ユーロの定額関税を適用する暫定制度を導入する。対象はImport One-Stop Shop(IOSS)を利用する貨物や郵便物に限られ、それ以外の事業者には従来通り共通関税率が適用される。IT基盤や現場運用の制約を踏まえた簡素化策だが、二重の制度運用が当面続くことになる。
実効性を担保するため、2つのレビュー機構も設けた。26年10月からは月次でIOSSからの取引逸脱を監視し、27年12月までに、28年7月稼働予定のEU集中型IT基盤の準備状況を評価する。遅延が生じた場合、欧州委員会は移行措置の延長を提案できる。
国際物流業界団体のCLECAT(欧州運送・物流・通関サービス協会)は不正防止と執行強化の方向性を支持する一方、実施細則が正当な貿易に摩擦を生まないよう配慮を求める。EC越境物流、通関当局、事業者にとって制度対応は不可避で、相互運用可能なITとリスクベース管理を軸に、サプライチェーンの混乱を抑えた実装が問われる。
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