荷主三菱電機は14日、ベトナムに総合販売会社「三菱エレクトリック・ベトナム社」を設立したと発表した。新会社は7月から空調システムや家庭用電化製品の販売を、12年度からファクトリーオートメーション(FA)製品の販売を開始する。ベトナムでの販売強化を図ることで、15年度には売上高80億円を目指す。
同社はこれまでベトナムで、主に代理店による間接販売を行ってきた。成長が著しい新興国で事業を拡大するため、ベトナムを重点市場の一つに位置付け、総合販売会社を設立したもの。
今後は、新会社を拠点に代理店との連携強化や直接販売網構築を図り、販売エリアの拡大に合わせて、ハノイなどに事務所を設置することも検討する。新会社は家庭用エアコンや業務用エアコンなど空調システム、冷蔵庫や扇風機など家庭用電化製品、FA製品の販売を手掛ける。
ベトナム市場は、リーマンショック直後の09年もGDP成長率5.3%と高水準を維持。その後も生活水準の向上に伴う消費の拡大に加えて、政府主導の電力や鉄道のインフラ整備、住宅開発など多数の大規模プロジェクトが計画され、一般家庭向けの電化製品や都市開発に伴う電気設備などの需要も拡大するなど、11年以降も成長市場として拡大が期待されている。
■新会社の概要
名称 | 三菱エレクトリック・ベトナム社 |
本社所在地 | ホーチミン市 |
代表者 | 関邦彦氏 |
資本金 | 810万米ドル(約6.5億円) |
出資比率 | 三菱エレクトリック・アジア社(本社シンガポール)70%、三菱電機30% |
登記日 | 6月6日 |
営業開始日 | 7月1日 |
人員 | 約40人(2012年度計画) |