ロジスティクス日本通運が8日発表した前3月期決算は、航空貨物事業で米国西海岸の港湾混雑を回避する需要を取り込み、主力の複合事業も堅調に推移したことで2.9%の増収を確保して1兆9249億2900万円となり、今期2兆円の大台を視野に捉えた。
航空貨物事業は輸入貨物、国内貨物の取扱いが堅調に推移したほか、米国西海岸の港湾混雑の影響で輸出貨物の輸送需要が増え、16%の増収。利益は81.3%の増益で101億円となった。
また主力の複合輸送は、自動車運送や倉庫の取扱いが増加し、売上高が2.9%増の7423億円、利益も20%増の182億円となった。このほか、重量品建設事業は国内プラントのメンテナンス需要や海外プロジェクト需要が増加して増収増益となり、好業績に寄与した。
その他部門では、日通・パナソニックロジスティクス、日通NECロジスティクスの株式取得で売上が2.3倍増の1436億円となり、利益も6億円増えて26億円となった。
今期は組織改正によるワンストップ営業体制の強化、運賃改定による収益率の向上に取り組み、売上高2兆円(3.9%増)、営業利益540億円(6.3%増)、最終利益340億円(28.9%増)を見込む。
[日本通運]2015年3月期連結決算(単位:百万円)
2015年3月期 | 2014年3月期 | 増減 | ||
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売上高 | 1,924,929 | 1,752,468 | 9.8% | |
営業利益 | 50,811 | 40,865 | 24.3% | |
経常利益 | 59,563 | 50,156 | 18.8% | |
当期純利益 | 26,382 | 26,345 | 0.1% |
[日本通運]2015年3月期連結決算