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アスクルが物流投資加速「Eコマース制する」

2015年7月2日 (木)

荷主アスクルは、2日発表した前5月期決算で最終利益が86%の大幅な増加となったのに合わせて、「流通の垣根がなくなる」「物流を制するものがEコマースを制する」「ECでマーケティングが変わる」の3つのポイントで流通構造が激変していることを示す資料を公表した。

アスクルが物流投資加速「Eコマース制する」 アスクルが物流投資加速「Eコマース制する」

このうち、「物流を制するものがEコマースを制する」ことを示す取り組みとして、BtoB事業を基盤にLOHACOの物流プラットフォームを垂直的に立上げた自社の戦略を紹介した。

同社の基幹物流拠点は2016年5月までに7拠点となるが、このうち4拠点をBtoBとBtoC向けのハイブリッドな物流機能を兼ね備える拠点とする計画で、2013年に首都圏と大阪でハイブリッド物流拠点をオープンしている。

今後は16年1月に福岡で、同年5月に横浜で物流センターをハイブリッド拠点としてリプレース稼働させる計画。福岡拠点では交付金14億円と合わせて114億円を投資し、「アスクルロジパーク福岡」として5万3000平方メートルの物流拠点を開設する。

横浜では、立地面で優れた横浜市鶴見区生麦地区の賃貸施設を全棟借り受け、既存拠点から移転・拡大。マテハン設備に43億円を投じ、首都圏の出荷増に対応する。

両拠点では省人化の取り組みに力を入れ、面積、当日・翌日配送商品数、最大出荷能力をいずれも既存拠点の2倍に引き上げる。

こうした積極的な物流投資を背景に、6月22日からネスレ日本の直販事業に対して物流プラットフォームを提供する事業を開始。効率的な物流・配送網を他社に適用するビジネスモデルに乗り出した。