調査・データ財務省は10日、上半期の国際収支(速報)概要を発表した。経常収支は貿易・サービス収支が赤字幅を縮小し、第一次所得収支が黒字幅を拡大したことで黒字に転じ、8兆1835億円(8兆6812億円増)となった。
金額 | 前年同期比 | ||
貿易・サービス収支 | -1兆2943億円 | +6兆3995億円 | 赤字幅縮小 |
貿易収支 | -4220億円 | +5兆7794億円 | 赤字幅縮小 |
輸出 | 37兆8247億円 | +2兆974億円 | 5.9%増加 |
輸入 | 38兆2467億円 | -3兆6820億円 | 8.8%減少 |
サービス収支 | -8723億円 | +6201億円 | 赤字幅縮小 |
第一次所得収支 | 10兆5114億円 | +2兆1766億円 | 黒字幅拡大 |
第二次所得収支 | -1兆336億円 | +1051億円 | 赤字幅縮小 |
経常収支 | 8兆1835億円 | +8兆6812億円 | 黒字転化 |
貿易・サービス収支は1兆2943億円の赤字で、前年同期から6兆3995億円赤字幅が縮小した。貿易収支、サービス収支がともに赤字幅を縮小した。
貿易収支は4220億円の赤字で、前年同期から5兆7794億円赤字幅が縮小した。原油の輸入額が減少したほか、海外景気の緩やかな回復などを背景に輸出が持ち直した。
輸出は37兆8247億円(5.9%増)で前年同期比で5期連続の増加。自動車(9.6%増)、半導体などの電子部品(14%増)の増加分が寄与した。対米黒字が16.6%伸びた。
輸入は38兆2467億円(8.8%減)で11期ぶりの減少。原粗油が金額ベースで42.4%減、数量ベースで5.5%減となったほか、液化天然ガスが金額ベースで19.6%減、数量ベースで2.2%減となった。対中東が37.9%減少した。原粗油が金額ベースで急減しているのは、原油価格がドルベースで47.8%下がり、円ベースでも39.1%の下落となっているため。