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上期貿易収支、原油価格下落・輸出持ち直しで赤字急減

2015年8月10日 (月)

調査・データ財務省は10日、上半期の国際収支(速報)概要を発表した。経常収支は貿易・サービス収支が赤字幅を縮小し、第一次所得収支が黒字幅を拡大したことで黒字に転じ、8兆1835億円(8兆6812億円増)となった。

金額前年同期比
貿易・サービス収支-1兆2943億円+6兆3995億円赤字幅縮小
貿易収支-4220億円+5兆7794億円赤字幅縮小
輸出37兆8247億円+2兆974億円5.9%増加
輸入38兆2467億円-3兆6820億円8.8%減少
サービス収支-8723億円+6201億円赤字幅縮小
第一次所得収支10兆5114億円+2兆1766億円黒字幅拡大
第二次所得収支-1兆336億円+1051億円赤字幅縮小
経常収支8兆1835億円+8兆6812億円黒字転化

貿易・サービス収支は1兆2943億円の赤字で、前年同期から6兆3995億円赤字幅が縮小した。貿易収支、サービス収支がともに赤字幅を縮小した。

貿易収支は4220億円の赤字で、前年同期から5兆7794億円赤字幅が縮小した。原油の輸入額が減少したほか、海外景気の緩やかな回復などを背景に輸出が持ち直した。

輸出は37兆8247億円(5.9%増)で前年同期比で5期連続の増加。自動車(9.6%増)、半導体などの電子部品(14%増)の増加分が寄与した。対米黒字が16.6%伸びた。

輸入は38兆2467億円(8.8%減)で11期ぶりの減少。原粗油が金額ベースで42.4%減、数量ベースで5.5%減となったほか、液化天然ガスが金額ベースで19.6%減、数量ベースで2.2%減となった。対中東が37.9%減少した。原粗油が金額ベースで急減しているのは、原油価格がドルベースで47.8%下がり、円ベースでも39.1%の下落となっているため。