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三菱重工、マレーシアで無減速ETCの実証実験開始

2015年10月5日 (月)

調査・データ151002-No5692-HP三菱重工業は、マレーシアで高速道路の複数車線を減速せずに走行する車両に課金できる「マルチレーン・フリーフロー(MLFF)方式ETC」の実証試験を開始した。

交通渋滞の緩和に向けて2018年の実運用を目指し、技術を蓄積するのが狙いで、同国政府の協力を得て、高度道路交通システム(ITS)関連企業のタッチアンドゴー社、クアトリズ社と共同で取り組む。同国政府は18年のMLFF導入を決定している。

実証試験は、科学技術省によるマレーシア国産技術開発への支援プログラムが適用されており、実証設備は同省傘下のテクノロジー・パーク・マレーシア社から敷地の提供を受けて同社の敷地内に設置した。

試験では、マレーシア特有のナンバープレートに合わせたチューニングや、さまざまな気象条件下でデータ収集を行い、16年にはこれを発展させる形で、社会実験として実際の高速道路でモニター車両による実証を行う。

MLFFの技術による駐車料金の支払い、車両の走行管理、自動車税管理の効率化など、高速道路の課金以外の幅広いITSアプリケーションへの応用を検討していく。

三菱重工は、13年にタッチアンドゴー社、クアトリズ社とマレーシアでITS事業の協業していくための覚書(MOU)を締結。これまで3社の頭文字をとったTQMコンソーシアムとして、MLFFシステムなど幅広いITS分野の技術開発を共同で行ってきた。