調査・データ世界最大手のVPNサービス会社であるノードVPN(オランダ)は18日、配送業者を装った悪質なウェブサイト数が10月に先月比で86%増加したとする調査結果を公表した。年末年始商戦を前に、詐欺被害に遭わないよう注意を呼び掛けている。
同社のセキュリティーツール「脅威対策Pro」がことし8月から10月末までの3か月に検知したデータをもとに、配送業者を装ったフィッシング詐欺の最新動向を分析した。
調査結果によると、配送業者を装った悪質なウェブサイトは10月に先月比で86%増加した。最もなりすまし被害が多かったブランドはDHL(ドイツ)で、同社の偽サイトは前月比で206%増となった。
同社が実施した意識調査では、回答者の38%が配送関連の詐欺に遭遇した経験があると回答し、その多くがSMS経由だった、米国連邦取引委員会(FTC)のデータによると、メッセージ詐欺による損失額は2024年に4億7000万ドルに達し、20年の5倍以上の規模に拡大している。
配送業者を装った詐欺の手口は、日本国内でも多数確認されており、「不在のため、荷物を持ち帰りました」といった不在通知のメールで、偽のサイトへ誘導する「フィッシング」と呼ばれる手口が多くみられる。
日本企業などで作るフィッシング対策協議会が毎月公表している月次報告書によると、宅配便の不在通知などを装った配送系フィッシングは、ことし10月時点でフィッシング全体の10%に達しており、年末を迎える前の段階で、すでに昨年末の水準を上回っている。年末セールなどで配送関連の通知が増えるこれからの時期は、こうした手口による被害の拡大が懸念される。
このため、同社ではメールなどで送られてきたリンクにアクセスするのは避けるほか、「緊急」のメッセージを信じない、送信者の詳細を細かく確認する、再配達手数料や個人情報の入力には要求に応じないといった対策を挙げ、「偽のウェブサイトに騙されないよう細心の注意を払い、強力なパスワードの設定など基本的なセキュリティー対策を徹底することが重要だ」としている。
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