ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

「輸送断られた」ことがある荷主5割、条件見直しは消極的

2016年3月1日 (火)

調査・データ中部運輸局はこのほど、荷主企業の物流現場の把握状況とドライバー不足感を調査し、物流現場改善の可能性は3割、「輸送を断られた」が5割とする結果をまとめた。

荷主による物流現場の実態把握の状況を明らかにするため「現場での課題と改善点の見える化事業」を実施し、荷主企業を対象とした調査、ヒアリング結果をもとに検討会で対応策を検討した。

調査では、現場の5割でドライバーの手待ち時間が発生しているものの、その時間までを把握している荷主はおよそ2割程度にすぎないこと、ドライバー不足により「輸送を断られた」荷主が5割、「輸送が遅れた」荷主が2割強にのぼっている一方で、そのための対策である物流条件の見直しや変更の可能性があると答えた荷主は、2-3割程度にすぎないことが明らかになった。

同運輸局では、こうした現状にある物流現場の課題を解決するには、「輸送できない危機」を荷主やトラック事業者で共有し、発荷主、着荷主、トラック事業者のあいだでコミュニケーションを図ること、数字などの客観的な情報で課題を「見える化」することが必要だとして、今後、取引環境・労働時間改善地方協議会で議論を進めていく。

■報告書(全文)
http://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/jidosya/tekiseitorihiki/mierukahoukoku.pdf