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厚労省通達機に遠隔診療の機運、医薬品配送需要も

2016年6月22日 (水)

話題昨年8月に厚生労働省が出した通達を機に、インターネットを活用した「遠隔診療」の機運が高まってきた。これまで物流のかかわる余地がほぼなかった診療分野だが、遠隔診療が本格化することで、医薬品の配送需要が生じることとなる。

滋賀県湖南市のあらまき内科クリニックは21日、オンライン通院システム「クリニクス」を導入したと発表し、生活習慣病・一般内科外来に遠隔診療を取り入れた。

これにより、同クリニックはウェブを通じて予約からビデオチャットによる診察、決済、処方箋の配送までを提供できる体制を整えた。

患者の中には仕事や家事、介護といった理由から、通常の診療時間内に受診するのが難しいケースが少なくなく、急速に進む高齢化を背景に、一人で通院するのが困難な高齢者が増加。同伴する家族にとっても、定期的な通院が負担となっている。

こうしたニーズが高まる一方、厚労省は2015年8月10日に遠隔診療に関する通達を出しており、同クリニックでお「通院・待ち時間などの負担を少しでも軽減できれば」と遠隔診療の導入を決めた。

同クリニックの荒牧陽院長は「通院にかかる時間や長い待ち時間は大きな苦痛であり、社会的な損失でもある。指定の時間内に自宅や職場で診察が受けられる遠隔診療という一つのツールと従来の外来診療や往診を組み合わせ、医療の質を落とさずに、通院の不便さを少しでも解消したい」との考えを示している。

■あらまき内科クリニックのウェブサイト
http://aramaki-clinic.jp