東レ、中国に人工腎臓工場を新設

メディカル東レは31日、東レ・メディカル（千葉県浦安市、TMC）とともに、昨年6月中国・山東省青島即墨市に設立した「東麗医療科技（青島）股フン有限公司」（TMQ）で、人工腎臓の生産工場を新設すると発表した。

TMQは、東レとTMCが青島即発集団股フン有限公司（中国・青島即墨市）と合弁で、人工透析機器の製造・販売会社として設立、現在は透析機器の生産工場を建設しており、ことし上期から稼働、販売を開始する。

この透析機器工場に隣接する場所へ約60億円を投じ、人工腎臓の生産工場を新設、2014年後半からの販売を開始するもの。新工場では、昨年4月から日本国内で本格販売を開始したポリスルホン膜人工腎臓「トレライトNV」を生産する。これにより、東レグループでのトレライトシリーズの生産能力は倍増する。

世界の透析市場は、今後もアジア・新興国を中心に需要が拡大すると予測されるており、特に中国市場では医療保険制度整備などの国家施策の後押しにより、大きな需要増加が見込まれている。今回の人工腎臓新工場での設備増強により、これら需要に対応して事業を拡大する計画。

現在の中国市場では、透析機器・人工腎臓の需要の大半が輸入製品でまかなわれていることから、東レグループでは両製品を揃えた供給体制を構築することにより、現地の市場ニーズに対して迅速に対応していく。