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アスクル、火災損失112億円計上も営業黒字確保

2017年7月4日 (火)

話題アスクルが4日発表した前5月期決算は、埼玉県三芳町の同社物流拠点「アスクルロジパーク首都圏」(ALP首都圏)で2月に火災が発生したのが影響し、火災損失として112.5億円を計上した。

ただ、保険金として49.2億円を受け取ったのに加え、本業の利益が安定的に推移。BtoB事業を中心に売上高が伸び、為替の好影響や利益率の高いプライベートブランド商品の拡充も寄与して商品カテゴリーごとの売上総利益率が改善。

火災の影響で増加した物流費用と「ALP首都圏」に代わる物流センターの賃借料、「LOHACO」の売上拡大に向けた先行投資的な費用の増加を吸収し、営業利益は4.1%の増益となった。

 2017年5月期(百万円)前年同期比
売上高335,9146.6%
営業利益8,8654.1%
経常利益8,8663.4%
純利益1,014-80.7%

また、2016年5月期に子会社化したエコ配は、労働環境の改善費用がかさみ営業損失の状況は続いているものの売上高が伸長した。

今期は、38億円を投じてLOHACO専用センターを埼玉県日高市に立ち上げ、在庫商品の品揃え拡大、売れ筋の変化、キャンペーン波動への対応、多くのシェア占める夜間受注の特性を活かした新たなピッキング方式を導入する。

▲AVC関西

また、大阪府吹田市で延床面積16万5000平方メートルの物流施設を9月初旬に借り切り、甲子園球場4.5個分の同社最大拠点として「AVC関西」を新設。149億円を投資し、18年2月初旬の本格稼働を目指す。将来的には出荷額1000億円に対応し、省人化に取り組んで庫内費用を19%改善する。