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英運輸省、ローリーの公道隊列走行テストにゴーサイン

2017年8月30日 (水)

話題英国運輸省は29日(現地時間)、英国交通研究所(TRL)とハイウェイイングランド(イングランド高速道路管理局)が共同で、同国初の重量物輸送車両(ローリー車)による隊列走行テストを行うことを承認した、と発表した。

▲(写真右から2番目)ポール・メイナード運輸相(出所:英国交通研究所)

走行テストはTRLがプロジェクト全体をリードし、DHLやトラック販売会社なども協力する。DHLの物流業務で今後、数か月間にわたるシミュレーションやドライバーのトレーニング、テストトラックの実証などを経て、2018年にも公道上で隊列走行テストを開始する計画。

今回のテストでは、2台以上の車両を車々間通信でつなぎ、例えば先頭車両がブレーキを踏むと、単一車両であるかのように後続車両でも自動的にブレーキがかかったり、速度と進行方向を制御したりする動きを確かめる。

こうした仕組みで車間距離を詰め、道路上の走行スペースを増やすとともに、一定速度で走行することによってCO2排出量の削減と燃費効率の向上につなげる。

ポール・メイナード運輸相は「ローリー車の隊列走行は、燃費改善や渋滞減少などの面で、企業に利益をもたらすことが可能だが、まずはじめに、これらの技術が公道上でうまく機能するのか、安全性は問題ないのかなどを確認する必要がある。それがテストに国費を投じる理由だ」とコメント。

イングランド高速道路管理局のジム・サリバンCEOは、試験には安全性を確保することが不可欠だと強調した上で、「英国政府が技術革新の分野で世界のリーダーを目指すのは喜ばしい」と述べた。