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米・独で相次いでトラック隊列走行のテスト

2018年7月3日 (火)

▲ボルボとフェデックスによる隊列走行

空白

話題米国とドイツで、トラックの隊列走行に関する実証実験が相次いで行われた。

ボルボ・トラックスはこのほど、米国の州間高速道路540号線でフェデックスとともにデモンストレーションに成功。前を走行する車両に追従する「アダプティブ・クルーズ・コントロール」の機能を拡大して実現したもので、トラックメーカーと物流会社が連携し、公道上で米国初の実走行デモを行った。

複数のトラックで構成する隊列はボルボVNLトラクターを用い、3人の訓練されたプロドライバーが乗務。それぞれ28フィートのトレーラーを2本引っ張り、ワイヤレス車車間通信技術(V2V)のアダプティブ・クルーズ・コントロールを通じ、トラクターとトレーラーが常にコミュニケーションを続けながら走行した。

トラクターとトレーラーの距離は一般的な距離よりも近づき、1.5秒の間隔を保ちながら時速62マイル(99.8キロ)までの速度で走りながら、車両間にほかの車両が入り込んできた場合にどのように対応するか、などの状況を検証した。

ボルボ・トラックスでは、車間距離を縮めることで燃費の改善や渋滞緩和に役立つとしており、今後もこの技術の実用化に取り組む方針。

ドイツでは、DBシェンカーが独連邦政府から2.5億円の資金提供を受けてフォルクスワーゲン傘下の自動車・機械メーカー「MAN(エム・アー・エヌ)トラック&バス」や教育機関と連携し、デジタル技術で接続されたトラックの隊列走行を実施した。

テスト走行は6月下旬から8月上旬まで機械部品、飲料、紙などを積載して毎日行われる。

DBシェンカーの実験では、少なくとも2台のトラックが運転支援制御システムによって高速道路上で接近した状態で走行するための車車間通信を用いた仕組み「ドローバー」で相互に連結され、前を走るトラックが速度と方向を設定、後続する車両がそれに続いて走行する。