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タダノ、海外向けトラッククレーン3機種投入

2017年10月18日 (水)

荷主タダノは18日、海外向けトラッククレーン3機種のうち2機種を19日に、残る1機種を来春をメドにそれぞれ販売すると発表した。

トラッククレーンは専用キャリヤやトラックシャーシにクレーン装置を架装したもので、運転のためのキャビンは走行用とクレーン用が個別に設けられている。高速走行などの移動性に優れ、以前は日本市場でも多くの大型トラッククレーンが稼動していた。

現在はアジアや中東、オーストラリアなど、海外市場を中心に活躍しており、今回投入する3機種はいずれも左ハンドル仕様とする。最大吊上げ荷重は「GT-750EL」が75トン、「GT-600EL」60トン、「GT-300EL」30トンの3種類。

アジアや中東などの海外トラッククレーン市場で、50トンクラス以上の吊り上げ能力のニーズが高まり、高速走行や悪路走行にも対応できる高い走破性が求められていることから、「日本設計・日本生産」のメイドインジャパン製品として需要の高いエリアに投入する。

ブームには、軽量で強度の高い高張力鋼ラウンドブームを採用。ジブは、省スペースで装着できる下振出しジブを取り入れ、作業スペースが限られた市街地で運用しやすくする。高速走行や悪路走行がともに可能なクレーンキャリヤを目指し、前輪にレイコ・サスペンション(GT-750ELと600EL)、後輪には世ヘンドリクソン社と共同開発のラバー・サスペンションを採用。

運転席には新型キャビンのデザインを採用し、オートマチック・トランスミッションや、走行速度を一定に保つクルーズ・コントロールシステムなどを導入した。

従来のクレーンは、アウトリガが最大張出の場合、全周同一性能で旋回できるよう吊り上げ性能が設定されていたが、新開発の「スマート・チャート」では、これまでの円形の作業領域から、四角形のような作業領域へと、クレーンの作業能力を最大限引き出すよう配慮し、トラッククレーンでも後方領域の作業範囲を拡大した。

また、衛星・携帯通信とインターネットを利用し、顧客が遠隔で保有クレーンの稼働データ確認やメンテナンス情報の記録、管理を行うことができる「HELLO-NET」をトラッククレーンとして初めて標準装備した。

標準仕様価格(税別)はGT-750ELが7500万円、GT-600ELが6500万円、GT-300ELが4500万円で、3機種合わせて年間250台の販売を目指す。