認証・表彰大塚グループの物流を担う大塚倉庫(大阪市港区)は23日、三甲パレットレンタル(SPR、東京都港区)と同社グループ企業を含む医薬品メーカー10社とともに、2025年度の「グリーン物流パートナーシップ会議物流パートナーシップ優良事業者表彰」において、部門賞の「物流DX・標準化表彰」を共同受賞したと発表した。

(出所:大塚倉庫)
今回の受賞は、医薬品物流において各社が個別に運用してきた自社パレットから、標準化されたレンタルパレットへ切り替え、共同利用するプラットフォームを構築した取り組みが評価されたもの。長距離での空パレット回送や物流拠点での煩雑な仕分け・積み替え作業といった非効率の解消につながる点が高く評価された。
具体的な成果として、レンタルパレットの共同利用により、空パレットを全国の最寄りデポへ返却できる仕組みを実現。モデルケースではCO2排出量を97.3%(年間116.9トン)削減し、トラックの運行時間も年間1750時間削減した。これにより、環境負荷低減に加え、ドライバーの労働負荷軽減にも寄与している。
また、レンタルパレットにはRFIDやQRコードを標準搭載し、パレット個体管理と積載製品情報を連携させることで、サプライチェーン全体の位置情報や移動履歴を可視化。物流DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じたより安全で確実な医薬品物流を実現した。さらに、破損したパレットや従来の自社パレットをリサイクル原料として再利用する仕組みを導入し、資源循環や新規製造時のCO2削減にも寄与している。
同社は今後、この取り組みをモデルケースとして協働の範囲を拡大し、医薬品業界全体でのパレット共同利用プラットフォームの構築を目指す。
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