ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

「WTO違反の可能性」

国交省、不振造船所の公的支援で韓国に是正要求

2017年11月7日 (火)

行政・団体国土交通省は7日、東京でこのほど開催した韓国との政府間対話(課長級)で、経営不振に陥った造船所に対する韓国の公的支援措置がWTO協定に違反する可能性があるとして、是正などのアクションが必要だと伝えたことを明らかにした。

日韓造船課長級会議は2日、東京で行われ、造船市場が直面している過剰建造能力、公的助成への問題について「国際的な協調の下での対策が必要だ」として日韓当局間で共有。OECD造船部会で議論されている「造船所での市場を歪曲する公的助成の防止に関する国際規律の策定」について、中国の参加を得て検討を進めていくことの必要性を確認した。

また、日本側から韓国に対し、「経営不振に陥った造船所に対する公的支援措置は、WTO協定に違反する可能性がある」と伝え、是正などのアクションが必要だと申し入れた。

現在、造船業では建造能力過剰が世界的な問題になっており、OECD造船部会で「公的助成の防止に関する国際規律の策定」に向けた議論が続いている。今回の日韓造船課長級会議は、日韓間で造船市場の過剰建造能力、市場を歪曲する公的助成への問題意識を共有するとともに、今後の対策について意見交換を行うため開催したもの。

日本側は海事局の斎藤英明船舶産業課長と河野順船舶産業課国際業務室長らが、韓国側は通商産業資源部(MOTIE)のカン造船課長、キム課長補佐らがそれぞれ出席した。今後は半年ごとに課長級会議を開催していく。