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鉱工業生産指数、4か月ぶり上昇

2018年9月28日 (金)

調査・データ経済産業省が9月28日発表した8月の鉱工業指数(速報)によると、生産は季節調整済指数103で前月比0.7%上昇と4か月ぶりの上昇となった。

ただ、8月初旬段階の生産計画値からは、4%の下方修正となっており、その当時に想定されていた伸びを下回る結果となった。基調判断は、「生産は緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」のまま据え置いた。

(以下画像の出所:経済産業省)

鉱工業生産を業種別にみると、10業種が前月比上昇、5業種が前月比低下。輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業の2業種が生産上昇への寄与が大きかった。

業種的にみれば上昇業種の数が多いものの、8月の生産上昇は7月の低下要因となった輸送機械工業とはん用・生産用・業務用機械工業の上昇によるもので、ほかの上昇業種はそれほど大きくなかった。この上昇寄与上位2業種の上昇寄与を、電子部品・デバイス工業や医薬品を除く化学工業の低下が相殺となり、生産の伸びは想定されたものよりも小さいものとなった。

鉱工業出荷は、指数値101.9、前月比2.1%上昇と2か月ぶりの前月比上昇となり、7月の出荷低下分を回復している。業種は生産同様に、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業といった業種の出荷が上昇しているが、上昇寄与の大きさでは、輸送機械工業の上昇寄与が大きく、2位のはん用・生産用・業務用機械工業の3倍近くとなっていた。

鉱工業在庫は、指数値110.7、前月比0.4%低下と3か月連続の前月比低下。生産上昇の勢いよりも、出荷上昇の勢いが強く、在庫水準は連続低下となった。ただ、在庫水準自体は昨年平均の109に比べると高くなっている。前年同月比プラスも11か月連続となっている。