ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

JFEスチール、新たな缶用鋼板の本格供給開始

2019年4月15日 (月)

荷主JFEスチールは15日、高い強度と延性を兼ね備えた缶用鋼板「JATT」を開発し、量産を開始したと発表した。一般的な2回圧延材(DR材)と同等の強度を維持しながら、一般的には3−5%となっている延性を最大20%まで引き上げた。

従来のDR材は、圧延を2回行うことで高い強度が得られる半面、伸び限界が低下し、3ピース缶胴などの加工を施す際にリベット部、フランジ部、ビード部などで割れが発生するケースがあったが、JATTは高強度で伸びの低下がないため、従来のDR材で見られた加工不具合が軽減されるという。

伸びに余裕があることから加工の自由度が上がり、缶デザインの可能性が広がることにつながる。また、同じ板厚の従来の1回圧延材(SR材)に比べ、強度が高く座屈やデント変形を軽減できることから、薄ゲージ化への活用も期待される。

同社は硬さ、降伏強度の異なる4グレードを設定し、「今後、幅広い顧客に向けて本格的に供給を開始していく」としている。

▲(出所:JFEスチール)