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大和物流、埼玉にサンデンRS向け物流拠点

2019年7月29日 (月)

拠点・施設大和ハウス工業傘下の大和物流(大阪市北区)は29日、埼玉県草加市で新たな物流施設「草加物流センター」(仮称)に着工すると発表した。

同施設では、荷主で空調機器メーカーのサンデン・リテールシステムと共同で、物流総合効率化法(物効法)に基づく総合効率化計画の認定を受けた。同社が物効法の認定を受けるのは2015年3月竣工の「岩倉物流センター」(愛知県岩倉市)、18年10月竣工の「海老名物流センター」(神奈川県海老名市)に続いて3件目。

これにより、同社は営業倉庫に対する法人税・固定資産税などの減免、市街化調整区域への開発許可に関する配慮といった措置を受けられるようになる。

大和物流が物効法の認定を申請したのは、EC市場の拡大で物流施設の開発が活発化するなか、大規模な物流施設開発に適した用地が不足し、地価の上昇もあって新たな大規模用地の取得が困難になっていることが背景にある。同社は荷主と共同で新たな物流拠点を「物流効率化に向けた取り組み」に位置づけることで物効法の認定を取得することにより、用地取得の選択肢を広げる狙い。

また、これまで行ってきたサンデン・リテールシステムの赤城事業所(群馬県前橋市)が生産した製品の関東エリア向けの輸配送、保管業務で「製品の整備」が必要になった場合、既存の物流センターから返送する必要があり、無駄な輸送が発生していたが、新拠点では通常の物流業務に加え、ショーケースや冷却ユニット、コーヒーマシンなどの洗浄、抗菌対応といった整備業務を一貫受託する。

施設の設計段階からサンデン・リテールシステムの専用仕様とすることで、整備業務に適した対応とレイアウトの最適化を実施、出資先のHacobu(ハコブ、東京都港区)が手がける「トラック予約受付システム」を導入することで、トラック待機時間を7割減らす。またCO2排出量は20.12%、入出庫台数3.88%、走行距離3.43%、走行時間3.43%、輸送量11.52%をそれぞれ削減する。

開発用地は東京外環自動車道外環三郷西ICから4.4キロに位置し、都心部に隣接したロケーションと主要高速道路への良好なアクセスで関東全域をカバーする。建物は地上2階建てで1万4453平方メートル(4372坪)。


大和物流「(仮称)草加物流センター」の概要
所在地:埼玉県草加市柿木町字竹1201-1ほか
敷地面積:1万4482平方メートル(4380坪)
延床面積:1万4453平方メートル(4372坪)
構造・規模:鉄骨造・地上2階建て
床荷重:1階2トン(1平方メートルあたり)、2階1.5トン
搬送設備:貨物用エレベータ2基(3.6トン1基、4.5トン1基)、垂直搬送機2基(1.5トン)
着工日:2019年7月30日
竣工:2020年5月末
稼働:2020年6月