話題軽貨物と荷主のマッチングプラットフォーム「ピックゴー」を運営するCBクラウド(東京都千代田区)は8日、ソフトバンク、佐川急便、日本郵政キャピタル、CREの4社から、8月1日付で総額12.4億円の資金を調達したことを明らかにした。これにより、同社の累計調達額は18.9億円に達した。
併せて、佐川急便と資本業務提携し、9月初旬から佐川専用の軽貨物チャーターに効率よくマッチングする基盤として「軽貨物チャーターマッチングサービス」へと進化させ、全国展開を進めること、「LAMS」(ラムズ)と名付けた宅配支援ソリューションを開発していることも公表した。ピックゴーのサービスとは別に、佐川急便の顧客のみが利用できるサービスとして、提供する。
佐川とCBクラウドは、2018年8月から共同で軽貨物チャーターの受発注、配車業務の効率化を目指す実証実験を関東・関西で重ねてきた結果、「受注から配車完了までのレスポンスの速さ」や「高い配送品質」が顧客から高く評価されたことを受け、本格的な提携関係を結ぶことにした。
今後はシステムを佐川専用の配車システムにカスタマイズした上で、年末までに中部、九州へとエリアを拡大、「20年度中」に全国展開を図る計画。また、ソフトバンクとの間でネットスーパーや新時間帯配送サービスのトライアルを、日本郵政グループと宅配業務の効率化に向け、ピックゴーの試験導入を、それぞれ進めているという。
CBクラウドの松本隆一CEOは、調達した資金の使途として「まず人材獲得をはじめとする組織強化、そしてマーケティング、新サービス開発費用」に投入していくと説明した。また今後は「マッチングだけでなく物流全体」をターゲットとし、「運送現場で行われている作業すべてをIT化し、一般貨物の運送現場支援に取り組む」考えを示した。