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東レ、チェコに水なし平版の生産拠点を新設

2012年7月27日 (金)

拠点・施設東レは50億円を投じ、チェコ子会社「東レテキスタイル・セントラルヨーロッパ」(TTCE)に、水なし平版の生産工場を新設することを決めた。2014年1月からの生産開始を目指す。

 

今回新設する設備は、水なし平版として欧州初の大型専用工場となり、日本で生産している岡崎工場の設備と合わせると、生産能力は2倍に拡大する。

 

これまで欧州向けには、日本から水なし平版を輸出し、TTCEで断裁加工を行った後に出荷していたが、欧州での新聞印刷用途の需要増加に伴いフル生産を続けている岡崎工場だけでは供給力が不足する見通しとなったことから、新たな生産拠点を開設することにしたもの。

 

水なし印刷はほかの平版印刷と異なり、環境面での規制対象となっているイソプロピルアルコール(IPA)を含む湿し水が不要で、現像時に強アルカリ溶液を使用しないため、廃液がきれいな特徴がある。また、印刷開始時の生産ロスも少なく、印刷品質の向上と安定を図ることができ、湿し水や溶液が不要なため印刷コストの低減にもつながる。

 

こうした特徴が環境意識の高い欧州で評価され、2005年に初めて新聞印刷用途で採用され、現在の欧州向け販売量は5倍に拡大している。