M&Aいすゞ自動車と本田技術研究所は15日、燃料に水素を使う燃料電池(FC)大型トラックの共同研究を行うことを発表した。
今回の共同研究は、いすゞが検討している大型トラック用次世代パワートレインのラインアップ拡充と、ホンダが検討している水素社会実現に向けた燃料電池技術の活用拡大の研究目的が一致し、合意に至った。両社はそれぞれの強みを生かし、FCパワートレインシステムや車両制御などの基礎技術基盤の構築を目指す。
燃料電池自動車は、水素と酸素の化学反応により発電した電気エネルギーでモーターを動かす自動車のことで、有害な排出ガスがない、排出は水だけ、エネルギー効率が高い、騒音が少ない――などのメリットにより「究極のエコカー」として注目されている。一方で、水素の貯蔵方法やインフラ整備などが課題となって普及が遅れており、今回の共同研究が商用車普及の礎となることが期待される。
いすゞの小型トラック「エルフ」は、東京アールアンドデー(東京都千代田区)が燃料電池トラック実証事業のベース車両に使用されており、2018年11月から天神地区共同輸送(福岡市東区)の配送車両として運用実証されている。