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エア・ウォーター、桂通商株式取得で西日本基盤強化

2020年4月3日 (金)

M&Aエア・ウォーターは1日、西日本を中心とする低温輸送に強みをもつ桂通商(京都市南区)の株式の90%を同日付で取得した、と発表した。

桂通商は、京都市に低温倉庫、兵庫県西脇市に大型の一般倉庫を保有する物流会社で、エア・ウォーターの物流部門は、これまで北海道・東北・関東を中心に、高圧ガス輸送、食品物流、医療物流、シャーシ輸送などを手掛けていたことから、桂通商の物流拠点を活用して西日本の物流事業を強化する。

▲桂通商の「西脇物流センター」(出所:エア・ウォーター)

具体的には、四国にあるエア・ウォーターのグループ会社で生産する塩や、外部メーカーの住宅設備などを輸送する一般貨物分野で、桂通商の物流拠点を活用するほか、食品物流分野ではエア・ウォーターの農業・食品事業と桂通商の物流網を連携させることで新事業の創出に取り組む。

エア・ウォーターの農業・食品部門では、北海道を中心に契約農家が生産した根物野菜をカット野菜や冷凍野菜に加工して販売する事業を展開しているが、昨今の天候変化と災害の多発によって事業収益が大きく左右されることから、同社は産地を分散させることで収益の安定化を模索。

▲北海道野菜を保管している様子

すでに、サツマイモやカボチャ農家が多い九州で同事業を展開しており、同地で加工工場の建設も計画していることから、九州野菜の最大消費地である関西に物流基盤をもつ桂通商と連携することで、農業・食品・物流事業の西日本展開を加速させる。

■桂通商の会社概要
売上高:35億6100万円(2019 年8月期)
従業員数:130人
車両台数:84台
主な拠点 :京都物流センター(京都市南区)、西脇物流センター(兵庫県西脇市)

エア・ウォーターの物流部門概要
物流カンパニー売上高: 633億1800万円(2019年3月期)
従業員数:3400人
車両台数:2000台
全国拠点数:92拠点
主なグループ会社:エア・ウォーター物流、東日本エア・ウォーター物流、西日本エア・ウォーター物流ほか